ある集合について開集合の公理を満たす部分集合の族を考えてみる

集合\( S \)に対し、部分集合の族\(\mathcal{O}\)が次の条件
\begin{align}
& S \in \mathcal{O} ,\phi \in \mathcal{O}\tag{1} \\
& U_{1} , \cdots , U_{m} \in \mathcal{O} \Rightarrow \bigcap_{k=1}^{m} U_{k} \in \mathcal{O}\tag{2} \\
& U_{\lambda} \in \mathcal{O} (\forall \lambda \in \Lambda) \Rightarrow \bigcup_{\lambda \in \Lambda} U_{\lambda} \in \mathcal{O} \tag{3}
\end{align}
位相空間、もしくは開集合の公理という。開集合の公理中の(1)は(2)および(3)から導出できるので省略することも可能である。

この公理を無理やり日本語で書くならば

  • 集合\( S \)と空集合\( \phi \)は\(\mathcal{O}\)に属する。
  • \(\mathcal{O}\)に属する有限個の和集合もまた\(\mathcal{O}\)に属する。
  • \(\mathcal{O}\)に属する任意個の積集合もまた\(\mathcal{O}\)に属する。

と言うことができる。

例えば\( X= \{ A,B,C \} \)で考えれば
・\( \{ \{ A,B,C \}, \{\phi \} \} \)
・\( \{ \{ A,B,C \}, \{\phi \},\{A,B \},\{B,C \} ,\{B \} \} \)
・\( \{ \{ A,B,C \}, \{\phi \},\{A \},\{B \}, \{A,B \} \} \)

などが開集合の公理を満たす集合と部分集合の族の組となる。したがって、ある集合についてそれが位相空間となるような部分集合の組はいくつか存在する。

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