複素数の大小関係について考える。まず実数の大小関係について
\begin{align}
2<3
\end{align}
は実数の範囲であらゆる数を乗じても、または加算しても大小関係は成り立つ。
複素数において
\begin{align}
2i<3i
\end{align}
が成り立っているとする。これについて\(i\)を乗じると
\begin{align}
-2<-3
\end{align}
となり不等式の定義に矛盾する。このため複素数に大小関係を定義することができない。そこで複素数の場合は原点もしくはある点からの距離で評価する。これをノルムという。
複素数\(z=a+bi\)のノルムは
\begin{align}
d=\sqrt{a^2+b^2}
\end{align}
で与えられる。
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