現代制御の視点から見るPI制御による定常偏差の解消

線形時不変な状態方程式

\begin{align}
\dot{x}(t) &= Ax(t)+Bu(t) \\
y(t)&=Cx(t)
\end{align}

にPI制御を施した場合の定常偏差について考える。

いま、フィードバック則を

\begin{align}
u(t)=F(r-y(t))+F_I \int_{0}^{t} (r-y(\tau)) d \tau
\end{align}

を定めると、閉ループ系は

\begin{align}
\dot{x}(t)=(A-BFC)x(t) + BF r + BF_{I} z(t)
\end{align}

となる。ここで\(\dot{z}=r-y(t)\)と置いた。このシステムが漸近安定であれば、平衡状態\(x_{e}\)で

\begin{align}
\dot{x}_{e} = (A-BFC)x_{e} + BF r + BF_{I} z_e= 0 \hspace{5mm} r-y(t)=0
\end{align}

この時\(y(\infty)\)は

\begin{align}
y(\infty)=r
\end{align}

これより偏差

\begin{align}
e(\infty)=r-y(\infty)=0
\end{align}

を得る。これより定常偏差が解消されることがわかる。

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