非線形システムの線形化と安定性

いま非線形システム

\begin{align}
\dot{x}(t)=f(x(t),u(t))
\end{align}

\begin{align}
\dot{x}(t)=Ax(t)+Bu(t)
\end{align}

のように線形化することを考える。

平衡点\((x_e,u_e)=0\)の近傍で定義された、平衡点を保持できるような滑らかなフィードバック則\(u(x)=\alpha(x(t)),\alpha(0)=0\)を施せば

\begin{align}
\dot{x}(t)=f(x(t),\alpha(x(t)))
\end{align}

となり、テイラー展開をすれば

\begin{align}
f(x(t),u(t)) \Biggr |_{x=0}+\left \{ \frac{\partial f(x(t),u(t))}{\partial x} \Biggr |_{x=0} + \frac{\partial f(x(t),u(t))}{\partial u} \frac{\partial \alpha(x(t))}{\partial x} \Biggr |_{x=0} \right \} + O(x^2)
\end{align}

整理すれば

\begin{align}
\dot{x} = (A -B K)x
\end{align}

\begin{align}
A :=\frac{\partial f(x(t),u(t)) }{\partial x} \Biggr |_{\substack{x=0\\ u=0}} \hspace{5mm}
B :=\frac{\partial f(x(t),u(t)) }{\partial u} \Biggr |_{\substack{x=0\\ u=0}}
\hspace{5mm}
K:=-\frac{\partial \alpha(x(t))}{\partial x} \Biggr |_{x=0}
\end{align}

を得る。

ここで(A,B)がともに可制御、あるいは不可制御な固有値の実部が負であり、線形化システムが漸近安定であれば、このフィードバック則は元の非線形システムを\(x_e=0\)近傍で漸近安定にすることができる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました