プラントの極と零点

次のようなシステムを示す\(n\)階斉次微分方程式

\begin{align}
\dfrac{d^n}{dt^n} y(t) &+ a_{n-1} \dfrac{d^{n-1}}{dt^{n-1}}y(t) + \cdots + a_{1} \dfrac{d}{dt} y(t) + a_{0} y(t) \\
&=b_m \dfrac{d^{m}}{dt^{m}} u(t) + b_{m-1} \dfrac{d^{m-1}}{dt^{m-1}} u(t) + \cdots + b_{1} \dfrac{d}{dt} u(t) + b_{0} u(t)
\end{align}

で示される\(1\)入力\(1\)出力系の伝達関数は次のようになる。

\begin{align}
G(s)=\frac{b_{m} s^{m} + \cdots + b_{1} s + b_{0} }{s^{n} + a_{n-1} s^{n-1} + \cdots + a_{1}s + a_{0}} \tag{1}
\end{align}

分子\(N(s)\)の係数\(b_{m}\)を最高位係数または高周波ゲインという。

(1)をを因数分解すると

\begin{align}
G(s)=\dfrac{K_{p} (s – \sigma_{1})(s – \sigma_{2}) \cdots (s – \sigma_{m})}{(s – \lambda_{1})(s – \lambda_{2}) \cdots (s – \lambda_{n})}
\end{align}

となる。\(K_{p}\)をゲインという。

伝達関数は\(s\)に関する有理関数で、因数分解の結果から分かるように分子多項式\(N(s)\)と分母多項式\(D(s)\)の比で表すことができる。
因数分解の結果から明らかであるが分子多項式\(N(s)\)と分母多項式\(D(s)\)は

\begin{align}
N(s) &= K_{p} (s – \sigma_{1})(s – \sigma_{2}) \cdots (s – \sigma_{m})\\
D(s) &= (s – \lambda_{1})(s – \lambda_{2}) \cdots (s – \lambda_{n})
\end{align}

となる。\(N(s)=0\)の根を零点、\(D(s)=0\)の根を極という。

プラントの応答は極によって決まり、実部が負の場合は応答が減衰し、正の場合は応答が発散する。

コメント

タイトルとURLをコピーしました