リーマン予想って?

クレイ数学研究所から懸賞金がかけられているリーマン予想とはどういうものなのか。
そもそもリーマン予想はリーマンによって予想が発表される以前にオイラーによって研究された無限級数
\begin{align}
\zeta(s) = \displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} = \dfrac{1}{1^s} + \dfrac{1}{2^s} + \dfrac{1}{3^s} + \cdots
\end{align}
を研究した。(この級数に初めて\( \zeta \) を用いたのはリーマン)
この級数は\(s=1\)の時調和級数となり
\begin{align}
\zeta(1) = \displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n} =1 + \dfrac{1}{2} + \dfrac{1}{3} + \cdots
\end{align}
調和級数は発散するので
\begin{align}
\zeta(1) = \displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n} = \infty
\end{align}
オイラーはゼータ関数に関して
\begin{align}
\zeta(s) = \displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s}= \displaystyle \prod_{p:prime} \dfrac{1}{1 – p^{-1}}
\end{align}
という積表示を与えた。オイラーの時代には複素関数論は存在しなかったためオイラーは実数や整数についてのみ注目し研究した。
オイラーの死後、リーマンは解析接続を用いて複素数全体へと拡張した級数をゼータ関数と名付け

ゼータ関数
\begin{align}
\zeta(s) = \displaystyle \sum_{n=1}^{\infty} \dfrac{1}{n^s} = \dfrac{1}{1^s} + \dfrac{1}{2^s} + \dfrac{1}{3^s} + \cdots
\end{align}
について、\( \zeta(s) \) の非自明な零点\( s \)は、全て実部が\( \frac{1}{2}\)の直線上に存在する。

これがリーマン予想と呼ばれる予想である。

コメント

タイトルとURLをコピーしました